Special
大好きな著名人お2人に。
ircle自身がお願いし、「Cosmic City」を聴いていただき、とても素敵なコメントが到着しました。
ー SPECIAL COMMENT ー
石田スイ
漫画家。福岡県出身。
『週刊ヤングジャンプ』にて2011年9月より「東京喰種」を連載開始。同作品はTVアニメ、ゲーム、舞台、実写映画など、さまざまなメディア展開をみせる。
2014年10月より、新章「東京喰種:re」の連載を開始。2018年7月に連載終了。国内外に多くのファンを抱える。
「移動する漫画は面白い」という持論をもっています。
僕の愛する漫画HUNTER×HUNTERは「走る試験」から始まります。
景観がさまざまに変わり、世界が広がっていく面白さがそこにあります。
漫画に限らず、頭のなかで世界とドラマが広がっていくものに
僕は惹かれるのだと思います。
今回のircleのアルバム「CosmicCity」は、
アルバム内で「君」から「宇宙」まで跳ねていく跳躍力。
それでいて、最後まで聴けば
一貫して「CosmicCity」について歌っていることもわかります。
アルバムを通して、ircleのつくる世界を楽しめる作品になっていると思います。
個人的におすすめの曲は「ねえダーリン」。
ある小節でぐっと胸が締め付けられる……あそこ良いですね。
そして「ペルセウスの涙」。
アルバムタイトルの意味などを推測しつつ聴いていた僕はぶっ飛ばされました。
比喩も隠喩も良いけど、強いパンチって、強いですね。
ircleの音楽には「今である」という切迫感を感じていて、
それは彼らが、いつか終わる何かを見据えているからだと思っていました。
しかし、今回のアルバムを通しで聴いてみて、
彼らは「終わり」ではなく、
「その先に広がる世界」からなにかを見出そうとしているのかな、なんて思いました。
だからこそはじめに「ラストシーン」があるのかな。
みなさんも考察しながら、あるいはなにも考えずに聴いてみてください。
石田スイ
ー SPECIAL COMMENT ー
住野よる
高校時代より執筆活動を開始。2015年『君の膵臓をたべたい』でデビュー。同作で2016年「本屋大賞」第2位、Yahoo!検索大賞【小説部門賞】など、数多くの賞を受賞した。他の著書に『また、同じ夢を見ていた』『よるのばけもの』『か「」く「」し「」ご「」と「』『青くて痛くて脆い』『麦本三歩の好きなもの』がある。
ircleには飾らないロマンチストというイメージがあります。楽曲でもライブでもひやひやするほどむき出しで、複雑な楽器の音も真っすぐな「ircleの音」として聴こえてくる気がしています。そして彼らの出す音源は全て「俺達がircleだ」という自己紹介のための1枚のようで、きっとどのCDを最初に聴いたとしてもしっかりとircleとはどんなバンドなのかを知ることが出来ます。全ての作品が、初対面の人に一番かっこいいむき出しの自分を見てもらうものになっているなんてとてもロマンチックで、何かしらの作品を生み出している人の一つの理想だと思います。今回の「Cosmic City」も、ircleを知らない人にまずはこのCDを聴いてくれと言いたくなる、ircleがircleである魅力の詰まった一枚です。
住野よる
愛あるコメントをありがとうございます○