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ircle presents「HUMANisM 〜対談編〜」橋本学(ハルカミライ) × 河内健悟(ircle)

 




 

今年CDデビューから10周年を迎える大分発ロックバンドircleが自身最大キャパ会場で行う自主企画「HUMANisM 〜超★大乱闘編〜」に向けて

ircleメンバーがそれぞれのパートごとに仕切りとなり、共演アーティストと対談を行う「HUMANisM 〜対談編〜」

 

第六弾はVo.河内健悟企画の1対1真剣呑み対談!

河内が選んだ対談相手は、橋本学(ハルカミライ)

実は誕生日が同じこの2人。昨年八王子でツーマンも果たした2バンドの対談は一体どんな内容になるのか?!

 

 



 

 

〜〜居酒屋到着ののちお互いのトリであるSTAGEの焼酎を頼もうとするが…

 

 

河内「ここでいいちこと二階堂あったらかなりのドラマやな」

 

(店員到着)

 

「二階堂ありますか?」

 

店員「二階堂ボトルあります!」

 

河内「お!いいちこもありますか?」

 

店員「いいちこは…ないですね..」

 

河内「…(笑)メイクドラマしたかった…(別の焼酎を頼む)」

 

「(笑)」

 

 

〜〜メイクドラマはできなかったが乾杯して仕切り直し

 

 

河内「わざわざすまんなぁ。イベントに向けてと、なんでこの対談になったかっていうのを話せたらいいなぁって思ってる。俺は今回アコースティックカバーを全バンド分やってるから対談は学とだけなんやけど、誕生日ツーマン(昨年8月1日のお互いの誕生日前日に八王子でツーマンを行なった)以来こうやって話すことないから楽しみ。」

 

「そうですね。河内さんと呑むの久々です!楽しく呑みながら話しましょう!」

 

 

 

河内「今回は出てくれてありがとう。今めちゃくちゃハルカミライ人気出てるんだけど、そういうところじゃなくて、シンプルに見たいバンドとして呼ばせてもらった。今人気が出てきてるところで誘うっていうのは怖いところでもあると思うんやけど。」

 

「それは大丈夫ですよ。そこを変に思う人がいたとしても、ちゃんと俺たちは付き合いがあるんで。でもあれですね、この日俺らの出番の時ircleガンガンに準備してますよね(笑)」

 

河内「そうやなあ(笑)でも絶対にギリギリまで見るよ!自分たちの準備はギリギリで始めるかな。あと、このイベントに関して、俺らも良い歳やし、これから何かがきっかけでブレイクしたり流行してっていうチャンスが少ないから。待ってるわけにはいかないし自力で何かを組み立てないとって思ってて、とにかくやってやろうと思ってる。」

 

「こういうイベントの試みは初めてですか?」

 

河内「初めてやね。気持ちは結構前からあった。3、4年前から大分でフェスをやりたいっていう話をしてて、このHUMANisMというイベントも山口福岡大分でやったこともあるんやけど、そこで俺らの力不足を痛感したっていうのもあって。これは東京で1本ずつ進めて広げないとなって思ってそれが今回のこのイベント。」

 

「なかなかローカルだけでは難しいことがありますからね。」

 

河内「そう。だから徐々にこのイベントを広げていって、大分に持ち帰ればと思ってる。そういう中で、今回このイベントで誘うのは誰だっていうところで、昔から今まで長い歴史ある関係のバンドとか名前が挙がったなかでハルカミライは最初っから候補にあって。」

 

「いや〜嬉しいっす。歴は短くとも、それを飛び越えて誘ってくれるのはめちゃくちゃ嬉しいです。俺たち、ここまでグルーヴ上がるの早かったですよね(笑)」

 

河内「そうやな(笑)あとは、今回のタイムテーブルに関して、メンバースタッフ色々な意見をまとめてこうじゃないですか?って最初に来たタイムテーブルがまじで俺の想像通りで。ハルカミライがサブステージの最終幕ってめちゃくちゃ面白い。だって、ストロボとかいらんやろ?(笑)このSTAGEを締めてくれるのめちゃくちゃに楽しみにしてるよ。」

 

「めちゃくちゃありがたいです。」

 

 

〜〜ここからイベントの話はほぼ一切なし、超真剣音楽対談へ

 

 

河内「俺らって結構真面目だよね?」

 

「(笑)そうですね(笑)」

 

河内「年間200本とか300本とかライブやってるんやろ?」

 

「そんなにはやらないです(笑)」

 

河内「(笑)その中で1本1本違うものになるようになるように心だけじゃなくて脳みそを使うわけなんやけど、そこを今日学に聞いてみたいと思って。」

 

「ありがとうございます。確かに、ライブ毎回違うもっていき方しますね。僕個人としても、お客さんも毎回違うグッとくるポイントがあって、さらにメンバーが毎回最高だなって思えるようなライブが出来たらって思ってますし、ircleも出来てるって俺は思ってます。」

 

河内「まぁくそみたいな日もあるけどな(笑)」

 

「わかります(笑)」

 

河内「その日の空気で全然違うからな。俺はもっとボキャブラリーは増やさないとって思ってる。俺なんて言葉一つ一つをきちんと考えてても出来ない日もあるんだけど、ボイガル(THE BOYS&GIRLS)のシンゴとかは違うタイプな気がする。緻密に考えてるタイプ。本当にそうなのかどうかは知らんけどな(笑)」

 

「シンゴさん最高ですよね。そう考えると、俺も結構弱気に考えてきちゃう人間かもしれないです。この日はこういうお客さんがいて、そこで俺はどういう言葉選びをしたらいいのか、クサい言い方をすると自然にその場がひとつになるには、って考えるようになりましたね。」

 

河内「なるほど。それでいて、俺は19日に関してどうしようっていう計画は今の所ゼロ(笑)あの日ばかりはハルカミライまで見て決めるな。」

 

「なるほど。こうしたい、あぁしたいって考えてて、1個前とか2個前のバンドにガラッと覆されることもありますよね。ザ・クロマニヨンズがロッケンロール!じゃあ次の曲いくぜ!だけでライブ成り立ってる、そんな感じに俺もなりたいっす。。」

 

河内「あの人がどういう人かは分からないけど、THE BLUE HEARTSが初めて武道館をやる前のインタビューに、”みんなチケット買って僕たちのことを見に来ると思うんだけど、俺たちは君たちを武道館のステージから見に行くだけだから”っていうのがあって。それを読んだ時にもう、そうだよねって思った。(笑)」

 

「かっこよすぎる。この俺たちの対談を誰かが読んで、この内容をみんなが忘れた頃に俺が使いたい(笑)」

 

河内「おそらくやけど、このブルーハーツのインタビューはCDの特典のインタビューで、ほとんど読んでる人いないと思うから今後学が使っていいかもよ(笑)」

 

「もうここで出してる時点で使えないっすね(笑)」

 

河内「じゃあここはカットするわ!(笑)」

 

「いやいや、使ってください!(笑)」

 

河内「(笑)そのインタビューは俺も感動したんやけど、俺はやっぱりそういう訳にはいかなくて。俺は俺の中でこうなりたい、こんなやついたらいいなっていうのは今だにあるけどそこまでは誰にも言えない。」

 

「分かります。俺もそれはあるんですけど言えないっす。でも俺はめちゃくちゃ影響受けやすいから。好きな音楽、人柄、パフォーマンスとか目の当たりにするとやってみたくなっちゃう。俺はSTANCE PUNKSのライブを見てあぁいうライブが好きになってあんなライブやりたいなって思ったんす。俺はいろんなことを吸収して変わり続けて行きたいっていうスタンスなんですけど、青春パンクの良さっておっさんになっても変わらないところでもあると思ってて。」

 

河内「青春パンクが変わらない中の、ハルカミライが第3期やと思うよ。俺らのガキのころなんてちょうど青春パンク世代。その世代が何世代か渡ったあとに今ハルカミライがいるっていうのは相当すごいことやと思うよ。」

 

「それはめちゃくちゃ嬉しいです。」

 

河内「それこそ、俺たち4人は青春パンク世代で育って。なおかつ大分はロックンロールっていう言葉が多発してる街で。そんな中で俺は青春パンクは廃れてないと思ってて、鋭くて優しい青春パンクのような俺らの若い頃の記憶も交えたバンドになるしかない。それをいつか俺たちをクソ呼ばわりした先輩後輩に見せて、覆したいって思ってた。」

 

「実はロックンロールとかパンクって抽象的ですもんね。」

 

河内「そう。でもその中で、俺たちはいい曲を作らなきゃいけない。売れる売れないは世の中に顕著に出るけど、グッドメロディーは絶対に譲れない。こんな風だったら大丈夫っしょっていう軽い音楽はなくなってほしいね。そうじゃない突き詰めてやってるバンドは1回みたらすぐに分かる。」

 

「分かります。そういうバンドって俺の音楽人生と一緒に売れなくてもいいから長くやってて欲しいって思いますね。いや〜大人になったな。。(笑)」

 

河内「お?(笑)」

 

「ローカル、ライブハウス、ライブが全ての時期って、俺たちライブバンドには絶対あると思うんですけど、それを乗り越えたその先で日本のポップ・ミュージックって最高だなって思えることが俺は1個の到達点として成功だなって思います。」

 

河内「なんやろうなぁ。ハルカミライを見て、ブルーハーツ好きだったっしょって言う大人とかもいると思うんやけど、そうじゃないところがいっぱいあって。一筋縄ではいかない。だから面白い。他のそうじゃないバンドは、だから面白くない。そんな感じ。武器は青春パンクやと思うけど、他にもいっぱいある。学なんて俺から見たら歌うま芸人よ(笑)」

 

「(笑)俺は河内さんがここ1年くらいでめちゃくちゃ歌良くなったと思ってます。まじで。それで影響受けたのもありますよ。去年のカミングコーベがかなり良かったんすよ。」

 

河内「まじかよ(笑)」

 

「同年代だとノブくん(Ivy to Fraudulent Game)も歌うまですね。種類の違うボーカリスト。どんな音楽が好きなんだろう。」

 

河内「どんな育ち方したか気になるよな(笑)そういえば前に”X JAPANいいっすよ”って言ってたような。ジャンルが広い印象はある。」

 

「へぇ〜。俺はいろんなジャンル通ってきた訳じゃないから、色々通ってる人はすごいなって思ってて。ヘビメタとか聴けないんですよ。。良さがわかるジャンルの数って人によって限られてると思うんですけど、俺はやっぱボーカルだなって。歌なんですよ。すごい大げさに言うとピアノやギターだけのシンガーソングライターでいいなって思ってます。」

 

河内「なるほどな。ちなみに、学はバンドサウンドで一番好きなのは何?」

 

「俺は、例えば一個のサビのなかで前半が一定のリズムで、後半からみんなで走ってる、ドライブ感を出してる感じがめちゃくちゃ気持ちいいです!(笑)バンド内の風潮としてもみんなでドライブしたい、っていうのはありますね。」

 

河内「なるほどな。ピンボーカルの学にそこは聞いて見たかった。俺はギターボーカルやから、サビ頭でもいいんやけど最初の一音、そこがめちゃくちゃ好きやな。」

 

「そこはピンボーカルの俺より感じられるところですね。」

 

河内「そっから走っていくとかも一緒なんやけど、俺はギターも弾いてる分あんまり後ろをみれないから、もう何よりもまずオールインが合ったらもう今日は完璧だなって思うわ。」

 

「そっから生まれる無敵感で最後まで突っ走れることありますよね。」

 

河内「俺もそうだし、メンバーもみんなそう思ってると思う。そんなところかな。この辺を中心に、EASTを楽しみにしててほしい。」(今世紀最大の唐突な締め)

 

「(笑)もう今日は楽しく音楽の話ができたらいいなって思ってきたので、良かったです!」

 

河内「じゃあ最後締め喋るわ。ということで………ん?締め?分からん。もうだめだ!終わり!(笑)学、今日はありがとうな!」

 

 



 

 

―――大半が深い音楽の話として幕を閉じたこの対談。いいちこ、二階堂のSTAGEを締める2組がどんなメイクドラマを見せてくれるのか、非常に楽しみである。

 
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